童女になった母

半年ぶりに実家に帰りました。実は実家は処分してもうないのですが、母がいるところが実家でです。
「ああ、〇〇ちゃん！！」この年になってチャン付けは、母か親戚でないと呼んでもらえないので、うれしい反面照れくさいです。
訪問の仕事しているにもかかわらず、遠距離を理由に母の介護ができないのは、とっても皮肉です。
理想の家族を描いて、母との同居を思っていましたが、知らない土地と狭い部屋では落ち着かず、結局妹の嫁ぎ先の近くの老健に入所しました。もう2年になります。
食事することを忘れ、金銭管理ができなくなると一人暮らしはむずかしくなります。
母に会うときは、妹夫婦の世話になり、母とドライブに出かけます。食欲はあるので、何でも食べられますが、同じことを何度も言います。1月が誕生日なので今回はセーターをプレゼントしました。
「これ素敵な色ね。私の？組み合わせ出来てうれしいね。ありがと」
「あれ、これ誰の？私のじゃないよね。えっ？もらったの？お礼言ってなかったね。本当にもらっていいの？」
「これ赤いね。なんだかわからなくなったよ。これ私の?お礼言ってなかったよ」
1時間の間に繰り返し、繰り返し、感謝されました。きっと私が帰った後また、誰のか考えていると思います。
ドライブでのトイレ駐車の後、ボケの花や、銀杏の葉を摘んで、車の後部座席に飾ってありました。歩行がおぼつかなくなり腕を組んで歩きました。
あっという間の3日間、「また来るね」というと施設の窓からいつまでも手を振ってました。（イケトモ）